水産物の【完全養殖】(日経新聞からの記事を参考に&Tony)
水産業界で、今後注目を集めているのが様々な魚種での『完全養殖』と呼ばれる新しい手法です。この手法は、卵をふ化させて成魚まで育て、またその成魚からの卵を人工ふ化させて育てる方法です。
完全養殖は、このサイクルを繰り返し、その循環の輪が出来れば、自然に頼った天然資源の必要が無くなるとの事。クロマグロ養殖は、ヨコワと呼ばれる天然の稚魚を獲って生簀で育てるのがこれまでは一般的でした。
現在、このヨコワと呼ばれる稚魚を太平洋で獲って国内では養殖を行っていました。しかし、大西洋や地中海では、このクロマグロの稚魚捕獲も漁獲規制対象になっています。
この規制が太平洋迄に及べば、クロマグロの漁獲規制対策であった、今までの国内養殖は立ち行かなくなります。そこで、天然の稚魚にも頼ら無い「完全養殖技術」が研究され、世界で初めてこの完全養殖サイクルに成功したのが近畿大学です。
この手法は、卵のふ化から人間の手が加わっていますから、今後の研究が進めば、日本人が大好きなマグロのトロの部位を多くしたりする事も可能になる様です。但し、現段階ではこのクロマグロの完全養殖にはまだまだ課題もあり、人工ふ化した卵が成魚迄に育つ確率は50~70%と、通常の養殖との隔たりがあります。
この完全養殖技術はマグロだけに留まらず、未だにその繁殖地や生態が?良く解っていないウナギにも及んでいます。ウナギを稚魚から成魚まで育てる養殖は、今や私達が口にする99%を占めています。
ウナギの稚魚シラスウナギは、世界でも減少傾向で、EUでは既に漁獲規制を昨年から実施しています。このウナギの完全養殖に、独立行政法人の水産研究センターが今月8日に成功しています。
ウナギもこの完全養殖が広がれば、稚魚の捕獲をしないで済むので成魚の価格安定や水産資源の保護にも役立ちますよね。しかし、研究開発が成功したばかりの現段階では、この完全養殖ウナギの一匹生産には、現在数千円~数万円掛かるとの事。。。って、天然ウナギよりも高いヤン(^^;
子供頃、オヤジと一緒に近所の川へこのシラスウナギを獲りに行った記憶があります。シラスウナギを獲るのは、夜中にランタンを焚いて、その灯りに集まった稚魚を網ですくいます。
ウナギって「完全な炭水魚」のイメージがありますが、実は大海原を回遊してるんですよ。川で生まれた稚魚が、何処かの海域を回遊して戻って来る?のかなど未だに解明されていません。
鮭も海水と淡水での両性ですよね?大海原を回遊して、故郷の川に戻って産卵しその一生を終えます。生まれた稚魚は、また大海原への大冒険へと旅立ちます。
今春は気温が上がらず、野菜などが高騰しています。私達が現在食べている野菜って、殆どが人工的な栽培ですよね?水産物の養殖も、自然の海に生簀を浮かべる等の方法なら、水温や気候の影響を大きく受けます。
淡水魚以外のお魚も、陸地に大きな生簀を作って完全に水温管理等を人工的にして、「陸でお魚を生産」する時代になって行くのでしょうね。もう数年前から、平目などの養殖は陸で行われています。